2011年版このミス第一位(海外編)。
緩やかに時が進む小さなまちで、引退した判事の下に、
彼の失踪した息子の骨が、欠片になって帰ってくる・・・。
いったい誰が、何の目的でいまさら骨を送るのか。
そして、彼の失踪した原因は?兄(主人公)は真相解明に乗り出す。
幻想的な森を印象深くストーリーに組み込ませ、
小人のような家政婦ハンナが絶妙に物語の引き出し手となっています。
技巧に走るミステリとは一線を画し、ストーリーそのものに引き込まれます。
敢えて赤裸々に書くのではなく、曖昧さを効果的に使い、
上質の物語へ引き上げていく書き方がすばらしい。
自然ともう一度読み返したくなります。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ミステリ
- 感想投稿日 : 2011年9月3日
- 読了日 : 2011年9月2日
- 本棚登録日 : 2011年8月16日
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