ST 警視庁科学特捜班 毒物殺人<新装版> (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2014年7月15日発売)
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本棚登録 : 809
感想 : 57
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STメンバーの科学者としての「直観」と、菊川らベテラン刑事の「刑事のカン」。アプローチは異なるものの、最終的に同じ結論にたどりつくのが面白い。
(「百鬼夜行シリーズ」の木場、榎木津、そして京極堂どれぞれの真相究明の方法を思い出した)

百合根の視点から語られる警察サイドと、事件関係者の視点と、二つの視点が並行して物語が進行するのは前作と同様。
百合根サイドは勿論、「女子アナ」八神の視点から語られる物語も警察サイドに負けないくらい面白い。
彼女の物語に「サディスティック」なまなざしを注いでいる自分に気づき、少しヒヤッとした。

STの中では山吹が中心になっていることに驚いた(派手な翠や赤城に先に焦点が当たると思っていた)。
宗教者だからこその、冷やかな視点。
教義めいた説明も、解りやすく噛み砕かれており読むスピードが緩められることが無い。
今作もサックサク

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 警察
感想投稿日 : 2015年11月4日
読了日 : 2015年11月3日
本棚登録日 : 2015年10月23日

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