きんぎょが にげた (幼児絵本シリーズ)

著者 :
  • 福音館書店 (1982年8月31日発売)
4.18
  • (859)
  • (445)
  • (443)
  • (29)
  • (13)
本棚登録 : 10017
感想 : 671
4

 姪っ子にはじめて買ってあげた絵本。
 なぜ買ったかというと、それはあんまし覚えていない。ただ、何かの絵本の投票で一位を取っていたから買った。
 で、姪っ子が1歳くらいのころに読み聞かせしてあげたのだが、かなり評判がよかった。
「金魚はどこだ~ どこかぜんぜんわからん! どこやー」と私が困っていると、「ここ」と指をさしてくる。ページをめくっては何度も反復する。そして見つけるたび、「うおーすごいやん」と誉めるのだ。それを繰り返す。
 かなり対話の道具となった。
 最初は、絵本の前で姪っ子はどうしたらいいのかわからない風だった。ってか、絵本という存在が何かがわからない。意味不明の物体なのだ。しかし、それはめくるものであり、色や文字を追うものであり、遊ぶものであり、入り込んで戯れるものであることがわかってくる。
 その際、読み聞かせをすると、読書の原理らしきものが体験できる。
 探す⇒見つけさせる⇒ほめる。
 その「⇒」のあいだに、読んでいる人間が困る。笑う。見つけてあげると歓ぶので人助けは良いことだとか、そういうのが子どもに身についてくる。
 まあ二歳くらいになるか、二歳後半だとあきるかもしれない。絵本の読み始めには……読書の第一歩の導きのアイテムとしては最高傑作だと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 絵本
感想投稿日 : 2014年11月6日
読了日 : 2014年11月6日
本棚登録日 : 2014年11月6日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする