チャヴとは、イギリスでもっぱら労働者階級(特に若年層)を侮辱する言葉。
本書はそのチャブがなぜ生まれたのか、イギリスでどのようなかたちで扱われているのかを政治、経済、文化等の各視点からを考察し、イギリスの闇を深くえぐった内容となっている。
個人的にはBBCのコメディ「リトル・ブリテン」に典型的なチャブが登場する(本書でも言及あり)のでイメージがつかめたが、これは他人事ではなく、日本においてもあてはまる内容ではないかと強く感じた次第。
本書ではチャブが生まれた根本原因として、サッチャー首相時代の経済政策の大失敗を挙げているが、いかに政治の失敗が国を危うくするかがあらためて良く分かった。日本も既にイギリスと同じ道をたどり始めているのかも・・・。全ての為政者必読の本。
読書状況:読み終わった
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評論
- 感想投稿日 : 2021年10月30日
- 読了日 : 2021年10月30日
- 本棚登録日 : 2021年5月1日
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