スカイ・クロラシリーズの2作目。
シリーズ入手順の関係上、他の作品を先に全て読み終えた後で本作を読了した。
ナ・バ・テアは正しくクサナギの物語であった。
本作でのクサナギは他のどのシリーズよりも人間味に溢れていると感じた。青臭くすらあったように思う。また、クサナギの自身の性別に対する認識と考え方が他シリーズでは言及されていなかった事もあって、面白いと思った。抱いている価値観や倫理観はキルドレ特有であり、普通の人とは異なるのに、それでもクサナギに人間味を覚えるのは、自身の考えに対する執着・情熱の強さに確固たる信念を感じるからだと思うし、それこそがクサナギというキャラクターの魅力なのだと思った。
またティーチャーに関する描写も興味深かった。
結局のところ、ティーチャーが何を考え、何を求めていたかは終ぞ読み解くことは出来なかったが、そのギラついた情熱は極めて強烈で行間からも溢れんばかりであり、深く印象に残った(余談だが、私がティーチャーのビジュアルを想像しようとすると、このギラついた情熱に引きづられてギラギラしたオジサマをイメージしてしまう)
シリーズを通して読了した今、私の胸に占めるのはティーチャーやクサナギ、その他の数多のパイロット達に対する憧憬であり、私自身、何者にも縛られず空を飛ぶ彼ら彼女らのように生きたいとさえ思った。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2020年3月9日
- 読了日 : 2020年3月9日
- 本棚登録日 : 2020年3月7日
みんなの感想をみる