夢で会いましょう (講談社文庫)

  • 講談社 (1986年6月9日発売)
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感想 : 194
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2001年8月22日読了。以下、過去の日記から抜粋。

糸井重里、コピーライター。
「コピーライター」って、何て不思議に満ちた職業なのだろう。
私流に解釈するならば、まさに言葉の魔術師だ。
詩人、ソングライター辺りが近いのかなぁ・・・
短い言葉でそのモノを(もしくは戦法としてそのモノの一面を)的確に表現する人々。
あ~、「戦法」、私、今イイ事言ったね。
まさにコピーライターとは戦略家である。
その戦略にはまって手にした本はどれぐらいあるのだろう(苦笑)

さて、今作品はエッセイでもなく、ショートショートでもない。
強いて言うならば、{(エッセイ+ショートショート)÷2}とでも言おうか。
それぞれのフィールドで活躍する言葉の玄人同士の攻防戦とでも言おうか。
とにかく風変わりな作品であることには違いないのであるが、
このテの作品を読む場合、全部が全部面白いことを期待してはならない。
心の琴線に触れなければあっさり読み流せばよい、
その中で一つでも「コレだっ」と思えるものがあればメッケモノなのである。

ちなみに私の場合は、糸井氏の「アシスタント」「キャンプ・ファイア」「シーズン」。


  森へ行きましょう娘さん、と歌いかけられて、
  「ハッハッハ」と答える娘さんは、まったく、何を考えているのだろうか。
  笑って誤魔化すのはいけない。
  行く気があるなら、「ハイ」と、その気がないなら「イヤです」と、
  はっきり言うべきである。
                       (「キャンプ・ファイア」より)


・・・完敗です、はいお手上げ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 村上春樹
感想投稿日 : 2010年3月21日
読了日 : 2010年3月21日
本棚登録日 : 2010年3月21日

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