映画館で見てから9年、二度目。
あの時と比べたら内容も知っている分、こぼれた涙とすすった鼻水は少なかった。それでもつらくって泣いてしまったし、愛が痛いほど伝わって泣いた。
よる、話した言葉が最後の会話になるなんて一体誰がおもうんだろう。
私は映画公開時、身内を亡くしてから多分3年か4年くらいで、それこそ裁判が終わったころかもしれない。終わってない頃かも。そういう時期だったからとても主人公に感情移入してしまって、はちゃめちゃにないていた。多分隣の人はドンびくレベルで泣いてた。
葬式は死者のためじゃなくて、生者のためのものだと思ってる。さよならをするための儀式だから。
生者は、愛した人がいなくなった現実を受け止めて歩かないといけない。でもそれを受け止める時間は本当に人それぞれ。
オスカーは鍵を開けるもの探しでたくさんの時間をかけて、受け止めて、前を向くけれど、彼の行ったことで、周囲の人間も前を向くことを、勇気を出すことを、或いは何かを手に入れる。母親は愛する息子をまもるために動くけれど、結果、彼女自身も明日を前向きに生きる道を歩むことになった。
とてもとても悲しい話だけれど、とてもとても美しい話。言葉にしきれないほどの素敵な何かを与えてくれる話。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
外画
- 感想投稿日 : 2021年6月22日
- 読了日 : 2021年6月22日
- 本棚登録日 : 2021年6月22日
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