今月の猫町課題図書。衝撃のハルキ・ブームから四半世紀が過ぎて、ようやく読了。村上春樹はいろいろ苦い思い出のある作家で、短編集をいくつかと、ねじまき鳥しか読んだことがない。こういう機会でも無ければ、一生読まなかったであろう一冊。
まあ、こんなに煽情的に描かなくても…と思うところが無いではないが、この淡々とした物語を一気に読ませる村上春樹の手腕は確かに凄い。若い頃に読んでいれば、また違った印象もあったのだろうが、何せもうレイコさんの年齢だからなあ。共用の呼び出し電話、国鉄、学生運動、手紙など、いまとなっては想像もできない舞台装置が、1969 年当時の雰囲気を伝えていて良い。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2013年12月22日
- 読了日 : 2013年12月22日
- 本棚登録日 : 2013年12月22日
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