火星の人 (ハヤカワ文庫SF)

  • 早川書房 (2014年8月22日発売)
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本棚登録 : 1759
感想 : 275
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映画見てからの原作読み。NASAオタクなら何もなくても(むしろないほうが)楽しめるんだろうけど、理系音痴にとっては先に映像があったほうが、ローバーとかパスファインダーとか出てくるアイテムが「あーあれだっけかー?」的にイメージできたのはよかったかなと思う。あと船長コレクションの70年代BGMも無駄にハイな所よく合ってたし。

それからあとがきでユーモアと客観性を失わない証として称賛されてたけど、原作の「男子って馬鹿ねー!」的なノリ。逆境を楽しんでしまうかのような部分は読んでるこっちもつられて楽しくなってくるのだけど、所々「お前らの母親は娼婦だ~」とかいう発言の軽さが、おいおい自制心はないのか?と思ったり。アメリカ人の良識とかチームワークとかってどうなってるんだろう??危機に陥ってからの記録しかないんだけど、それ以前の通常モードの彼らの姿があった方が、というかこれまたアメリカンカルチャーが分かってないと、微妙な真意というか受け取り方が分かんないなあというのもちょっとあった。

面白いのは面白いけど、綱渡りのはずが板渡りみたいな語りと展開で、頭の固さと疲れ具合によってはちょっとイラっとするかも。反対にほろ酔いでふわふわした気分で読むとすっごいハマるかもしれないと思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2016年8月8日
読了日 : 2016年7月25日
本棚登録日 : 2016年7月17日

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