■本の内容・特徴
国語・数学(計算・図形)・英語・理科・社会・心理、それぞれ7人のスペシャリストが、中学生に向けて語る「学ぶこと」の意味について。経験者ならではの目線で「勉強とは」「教育とは」に対しての語り。
■学び
(国語 金田一秀穂)
正しく伝えるには、とにかく情緒を切り捨てる。美しくなくても、事実と論理だけで文章を組み立てていくこと。客観的かつ具体的な情報があってこそ伝わるのである。
(数学 鍵本聡)
数学力とは「事実を見抜く力」。数学で学ぶのは知識ではなく「数学的思考」である。ものの考え方や論理の進め方などを学ぶもの。
(数学 高濱正伸)
「できなかったことの復習ノート」
勉強のポイントは「できなかったことを、できるようにする」こと。できなかったことを徹底的にやるのが確実なやり方。またやり抜く力(詰める力)になる。
(心理 石井浩之)
「コールド・リーディング」
「自分という他者」を意識する。対話して良い関係を作ること。
意志の力で不安を払しょくしようとしてもダメ。できるのが当たり前と、疑問に思わないことがポイント。できる人になりきる。
人間の心は「外側(周囲の環境)」と「内側(潜在意識)」とのバランスをとろうとする習性がある。だから部屋を整理整頓するなど、環境を変えれば潜在意識も説得されていくもの。
■感想
こんな先生から学べる人は幸運ですね。
まぁそれはいいとして、「学生の頃にもっと勉強していればよかった」と思っている私には、目から鱗のお話しばかりでした。自分に何が足りなかったのか、どうすればよかったのかが、やっと解りました。
「16歳に向けて」と前提がありますが、そんなことはありません。自分にとっては遅くとも若い人を教育していくのは我々です。だから、ぜひ大人にもオススメしたい。「教育」について知るにはいい本です。
- 感想投稿日 : 2010年2月20日
- 読了日 : 2010年2月20日
- 本棚登録日 : 2010年2月20日
みんなの感想をみる