ドラゴン桜公式副読本 16歳の教科書~なぜ学び、なにを学ぶのか~

  • 講談社 (2007年6月21日発売)
3.66
  • (89)
  • (178)
  • (199)
  • (20)
  • (6)
本棚登録 : 1645
感想 : 209
4

■本の内容・特徴
国語・数学(計算・図形)・英語・理科・社会・心理、それぞれ7人のスペシャリストが、中学生に向けて語る「学ぶこと」の意味について。経験者ならではの目線で「勉強とは」「教育とは」に対しての語り。


■学び
(国語 金田一秀穂)
正しく伝えるには、とにかく情緒を切り捨てる。美しくなくても、事実と論理だけで文章を組み立てていくこと。客観的かつ具体的な情報があってこそ伝わるのである。

(数学 鍵本聡)
数学力とは「事実を見抜く力」。数学で学ぶのは知識ではなく「数学的思考」である。ものの考え方や論理の進め方などを学ぶもの。

(数学 高濱正伸)
「できなかったことの復習ノート」
勉強のポイントは「できなかったことを、できるようにする」こと。できなかったことを徹底的にやるのが確実なやり方。またやり抜く力(詰める力)になる。

(心理 石井浩之)
「コールド・リーディング」
「自分という他者」を意識する。対話して良い関係を作ること。
意志の力で不安を払しょくしようとしてもダメ。できるのが当たり前と、疑問に思わないことがポイント。できる人になりきる。
人間の心は「外側(周囲の環境)」と「内側(潜在意識)」とのバランスをとろうとする習性がある。だから部屋を整理整頓するなど、環境を変えれば潜在意識も説得されていくもの。


■感想
こんな先生から学べる人は幸運ですね。
まぁそれはいいとして、「学生の頃にもっと勉強していればよかった」と思っている私には、目から鱗のお話しばかりでした。自分に何が足りなかったのか、どうすればよかったのかが、やっと解りました。
「16歳に向けて」と前提がありますが、そんなことはありません。自分にとっては遅くとも若い人を教育していくのは我々です。だから、ぜひ大人にもオススメしたい。「教育」について知るにはいい本です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 単行本・文庫版
感想投稿日 : 2010年2月20日
読了日 : 2010年2月20日
本棚登録日 : 2010年2月20日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする