下町ロケット (小学館文庫)

著者 :
  • 小学館 (2013年12月26日発売)
4.42
  • (2530)
  • (1683)
  • (454)
  • (43)
  • (8)
本棚登録 : 15098
感想 : 1423
4

●主人公が研究者の道を諦めて、家業の町工場を継いで、ロケット部品を開発し、帝国重工に提供する。そして、ついにロケット打ち上げに成功するまでのヒューマンストーリーです。この作品はテレビドラマになり、好評を博したので、見た方も多いと思います。
●私は、本書を読んで、日本の企業構造に問題を感じました。書中にも、「世に名の知れた上場企業の看板は、それだけで絶対的な信用がある。・・本当に不公平なのは実社会のほうなのだ。この世の中では圧倒的に大企業が有利である」とあります。佃製作所と帝国重工のやり取りの中にも、大企業の不遜な態度が多くみられます。
●私のビジネス経験でも、色々と耳にしました。例えば、①大企業には実力よりも、名刺で仕事をしていると思われる人がいる ②大企業から中小企業に天下った人の中には、例えば、銀行から幹部として受け入れたのに、財務諸表すら読めない、等です。
●大企業は深さ、中小企業は幅で仕事をする場所と思うので、止むを得ない点もあるかもしれません。何れにしろ、日本の産業は中小企業が支えいるので、オンリーワンの技術力で中小企業に頑張れとエールを送りたいと思うのは私だけでしょうか?

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年6月5日
読了日 : 2021年6月5日
本棚登録日 : 2021年6月5日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする