橋本先生は6年かけて1冊の本を教えた。その内容は広範囲に及び、密度も濃いものだった。先生の準備は並大抵のものではなかったと思うが、時間のかかるガリバン刷りも「仕事だと割が合わない」と趣味にしてしまったそうで頭が下がる。
「偏見を打破するだけの実質をそなえていれば、どんなことを言われても笑ってすませられよう」とは恐れ入った。周りの評価だけに右往左往しがちな自分の目を覚ましてくれた言葉だった。
「書くことも技術であり習慣である以上、実践を措いて上達の道はない」。一つの分野を好きでただ突き詰めていくその人生は本当に穢れがなくてすばらしい。
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- 感想投稿日 : 2012年1月6日
- 読了日 : 2012年11月6日
- 本棚登録日 : 2012年1月6日
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