目を背けたいような、うしろめたいような。苦しくて切なくて、共感なんて言葉では片付けられない感動が押し寄せて来て、涙が止まらない。声にならない想いが、言葉にならない聲の形が、画面いっぱいに広がって、心に迫ります。
『君と、俺、友達に、なれないかな?』
先天的難聴を抱えた少女・硝子と、心と耳を閉ざした少年・将也。小学校で硝子をいじめ、転校に追いやってしまった将也は、いじめを糾弾されて今度は自分がいじめの標的になってしまう。高校生になっても心を閉ざしたままの将也は、これまでの償いのため自殺を決意して身辺整理を始めていたが、最期の一日、硝子へ会いに行く。
聲が聞けないゆえに前を向いて生きる少女と、過去を悔いるゆえに自ら耳を閉ざした少年。いじめの被害者と加害者。障害者と健常者。少女と少年。そんな二人が再び出逢い、許し許され、心を通わせていく。
思春期の子どもたちの贖罪と成長を描き、心身障害に向き合う勇気をくれる物語。人生で尊いことは、過ちと向き合い、過去を乗り越えて人を許すことなのだと、教えてくれる。
映画館に観に行かなかったこと、今更ながら後悔しています。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
DVD
- 感想投稿日 : 2017年10月18日
- 読了日 : 2017年10月18日
- 本棚登録日 : 2017年10月18日
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