面白いとか面白くないとか以前に・・・
なんで、異世界で本屋を開かんとあかんの!?
(えっ、設定否定?)
いやいや、そうではなくて、前作を読んだときも思ったけど、本気の書店員の話なんやから、べつに設定を異世界にせんでも、どこか地方の本屋さんを再建する、っちゅう筋でもよくない・・・?
(だからそれがこのレーベルのしばりなのかと前回も思ってんけど)
ファンタジーの世界観はしっかり書き込まれてると思う。
今回はルーエン・ディーの叔父も登場し、ますますルーエン・ディーの出自や存在の謎がふくらむ。
そのあたりをハッキリさせたいので、続編もとりあえずリクエストしようかな・・・。
レンちゃんが女の子であることがリヒトに伝わったようなので、このネタを引っ張るわけではなかったのか・・・。
そのくらいサクサク展開してくれるほうがありがたい。
この調子で、どんどん謎に迫っていってほしいな。書店員の仕事ぶりにばっかりフューチャーされると、最初はいいけどだんだん
「だから、なんで異世界でやる必要があるん?」
と、思ってしまうので・・・(異世界カフェが若干そんな感じに)。
でも、レンちゃんとルーエン・ディーの甘酸っぱい関係はわかりやすい王道の甘酸っぱさで、結構面白い。
案外著者はこういう甘酸っぱい方面が得意なのかも。
別タイトルは恋愛ネタみたいやもんね。残念ながらこちらは蔵書にないみたいなので、読めないんやけど・・・。
たぶんそれって、キャラクタがいいからかな・・・。
レンちゃんもなかなか愛らしいキャラですよ。
外出したい、というくだりで、
「レン一人を外出させるわけにはいかないから」
と、いって、多忙中のルーエン・ディーが仕事の手を止めていっしょに出かけるというシーンがあったのだけど、そのときも
「自分のために時間を割いてもらって、申し訳ないな」
と、ルーエン・ディーに対して思わないのね。
あっ、ここ、いいな! って、思って。
自分が出かけたいという希望と、それにつきそうというルーエン・ディーが多忙であることは切り離して考えてるレンちゃんがいい。
私やったらここで
「自分のせいで、ルーエン・ディーの仕事の手を止めさせている。申し訳ない」
と、思うし、そもそも外出を取りやめにすらしそう。
それって、違うなーって改めて思ったわ。
出かけたいと思うレンちゃんと、一人で出かけさせれないと思うルーエン・ディーはお互いの要求のベクトルを一致させる必要があるけど、その背景でルーエン・ディーの仕事が滞るとかまではレンちゃんが気にする必要がないんやね。
どうしても仕事が抜けられないならルーエン・ディーは違う人をレンちゃんにつけさせればいいわけやし、仕事がどうにかできるとルーエン・ディーが判断するから、レンちゃんについてくるわけやし・・・。
他人の気持ちを考えることは必要やけど、他人の判断にまで先回りして自分を曲げる必要はないのかも。
ちゅうか、それができることが美徳ではないのかもな。
どうしたらいいか、どうしたいのかは、みんなで考えればいい。
みんなでお祭りに参加する、と、いうことが、ちょっぴりうらやましくなるぐらい楽しそうだった。
いいな、やっぱり、みんなで何かをするっていうのは楽しいよね。
今、私は
「一人で全部せなあかん」
ちゅうプレッシャーにすんごい押しつぶされそうなんやけど、あかん、あかん。
たまたま代表が私なだけで、私一人で全部をせなあかんわけではない。
努力しなくちゃ、みんなの話を聞かなきゃ、自分自分ってならないようにしなきゃ。
無責任にならないようにしなくちゃ、ちゃんとしなくちゃ。
そんなことばっかり考えてる。失敗したらあかんってばっかり考えてる。
責任感とか、しっかりすることって大事やけど、はき違えないようにしないとな。視野が狭くならないようにしないとな。
そうだ、もう私は「みんなで何かをする」っていうのは、これで最後なんだ、きっと。
だったら、大変やけど、しんどいけど、緊張するけど、もっともっと楽しんでいかないとあかんかも。
大変なのもしんどいのも緊張するのも、もうこれで最後なんやもの!
ハプニングもトラブルも楽しんでいこう! はりきっていこう!
■■■■
■認める (したためる、とも読むんだそうな)
[動マ下一][文]したた・む[マ下二]
1 書き記す。「手紙を―・める」
2 食事をする。
「夕餉を―・めに階下へ下りる頃は」〈梶井・冬の日〉
3 整理する。処理する。
「万の事ども―・めさせ給ふ」〈源・須磨〉
4 支度する。
「河中の橋を踏まば落つるやうに―・めて」〈平家・五〉
(2017.01.22)
- 感想投稿日 : 2017年4月22日
- 読了日 : 2017年1月22日
- 本棚登録日 : 2017年4月22日
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