心が洗われるような優しいお話。
静かに丁寧に紡がれていく毎日。
主人公の小父さんと兄の優しい関り。
兄は小鳥の言葉しか話せませんが、
小父さんには理解できたのです。
兄亡き後、ひとりつましく暮らす小父さん。
仕事前に幼稚園の鳥小屋を掃除する小父さんを
園児たちは「小鳥の小父さん」と呼びます。
日曜日は図書館に通い
夜はラジオを聴いて過ごす静かな暮らし。
そんな小父さんにもちょっとした出逢いがあり、
心高鳴り、そしてまた日常に戻り…。
自分らしい生き方をひたむきに生きた小父さん。
最終章、メジロとの暮らしに
救いと切なさを感じました。
あれ??
そういえば、誰一人 名前が出てこなかった。
お兄さん、園長先生、司書さん、青空薬局の人、等々。
一切、固有名詞が出てこない物語。
最後まで読み終えて感じた透明感。
不思議な優しい世界への没入感。
もしかしたら、そのせい?
主人公は、「おじさん」ではなく「小父さん」。
小鳥のお父さんって読めなくもないかな。
深読みが過ぎるかも、ですが。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小川 洋子
- 感想投稿日 : 2024年4月13日
- 読了日 : 2024年4月13日
- 本棚登録日 : 2024年4月13日
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コメント 4件
ハッピーアワーをキメたK村さんのコメント
2024/04/13
yyさんのコメント
2024/04/13
しずくさんのコメント
2024/04/14
yyさんのコメント
2024/04/14