表紙の怪しげな美しさに惹かれて読み始めました。
千早茜さんの小説はアンソロジーで読んだ短編が初めてでそれに次いでこちらが2作目です。淀みのない水の流れのような文章に引き込まれました。はじめのほうは幻想的なファンタジーかと思いきや、描き出される人間像が生生しくリアルで歴史小説のような雰囲気を感じました。白亜とスケキヨの姉弟の間にあるものは兄弟愛とか恋愛感情とか単純に名前を付けて呼ぶことのできないもので、ゆえに二人の愛がどこにたどり着くのか予想できなくて、どんどん物語を読み進めました。独特の世界観に浸れてとてもよかったです。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年6月30日
- 読了日 : 2020年6月30日
- 本棚登録日 : 2020年6月28日
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