再読です。
ちょっとここのところ、身の回りがざわついていて落ち着かないのですが、丁寧に生きる人々を描く本書をゆっくりと読み、少し、平らかな気持ちになれたような。
主人公は、個人で豪華本出版業を営む32歳の独身男性・船木聖司。彼の父親はまだ彼が母親のお腹にいる時に駅で引ったくり犯と間違われ、不運な事故から落命。また、そんな彼の周辺には、生と死にまつわる話が多々あるのだが、なぜか、その色合いは穏やかである…。
仕事でも生活でも、手抜きをせずに精一杯ことにあたる、という姿勢の登場人物たちが全編に現れ、とても好ましい。
宮本輝の語る関西弁って好きだなぁ。
優しくて、ちょっと哀しくて、耳元で囁いてもらいたい気がするんだよね・・・。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2011年6月21日
- 読了日 : 2011年6月21日
- 本棚登録日 : 2011年6月21日
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