夢想好きで誰よりも早起きな“朝の少女”。その弟、夜の暗闇に同化し、星を「見下ろす」ことが好きな“星の子”。昼と夜のように対極的で相いれず、けれど誰より寄り添い合う姉弟が、自然豊かな島の小さな社会のなかで両親に見守られながら大人になっていく様子を描く。
既に失われた、これから生まれてくる、今まさに生きている。あらゆるいのちの輝きに満ちた世界では、みんな幸せだった。
そう、あの日海の向こうからやってきた見知らぬ人々に“朝の少女”が最初に出会うまでは――。
エピローグのあとの物語が語られることはないけれど、その必要はなく、おそらく誰もがその後の物語を察することができます。 “朝の少女”や“星の子”の運命も。
美しく幸せに満ちた少年少女の成長の物語であると同時に、流れる時間、運命の残酷さを描く物語。
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外国の作家:D
- 感想投稿日 : 2013年11月16日
- 本棚登録日 : 2013年11月15日
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