新書を読んで、知的好奇心を味わいたい人には
ぜひ読んでもらいたい作品です。
僕自信、新書を読んで久しぶりに興奮しました。
「大学」の歴史的な変遷を丁寧に辿りつつ、
いま現在抱える問題、その未来像まで語られた本書。
いわゆる「大学問題」自体はメディアを通じて得る程度の知識しかない
僕のような人間でも分かりやすく、かつ面白く読みました。
特に、中性以降、存在意義を見失ってゆく大学が
近代国家成立とともに価値を見いだされ、復活してゆくくだりや、
大学の没落と新しいメディアの誕生の関係性などの部分が
とても印象に残ってます。
また、僕はこれまで、なんとなく今自分達の目の前にある
大学のスタイルが古くから連綿と続いているイメージを
持っていました。なんの疑問も持たず。
本書を読んで、同じ「大学」という言葉でも
それが現す状況というものは時代・地域によっても
違うという、極めて当たり前なことに気付きました。
安易に言葉のイメージに流されてはいけない、
ということも、本書を読んで得た教訓でした。
今年読んだ新書の中では有数の面白さでした。
おすすめです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
社会
- 感想投稿日 : 2012年10月19日
- 読了日 : 2012年10月19日
- 本棚登録日 : 2012年10月19日
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