ここのところ、ティーン向け(と思われる)作品が続いております。
が、良いじゃないか好きなんだから。
良い作品というものは、性差も年齢も関係ないのだ!
まあ、精神年齢が低いだけ、というのもあるかと思います。
この作品も、好きな感じの作品でした。
「魔法使い」が良いんですよねー。主人公もいい。
きっとこうなるかな、と思いながら読んでいて、ああやっぱり、と。
けれど、そこでちゃんと選ぶべき方向を選んでくれたのが本当に嬉しかった。
何を言っているか分からない?
きっと、本作を読めば分かると思います。ああ、なるほど、と。
ちょっと話が逸れるけど、いわゆる「イヤミス」的なものが苦手です。
というか、読後感が悪い作品は、だいたい好きじゃありません。
そういう作品が好きな人を否定する気はありません。
けれど、せめて物語くらい、幸福な世界であって欲しいのですよ。
ハッピーエンドである必要はないけれど、すっきりと終わって欲しい。
すべての謎が解決されなくても良いけど、ちゃんと「終わって」欲しい。
「イヤミス」を読んだことがないので、認識が違っているかもですが。。。
ということで、本作品。
ちゃんと「終わって」くれます。すっきりとした読後感です。
そして、なんとも幸福な気持ちに満たされました。
「別れ」をきちんと書ける作家さん、好きだなあ、と思いました。
あともう一つ。
彼、初めはちょっと、お、と思いました。
けど、そのあとの軽薄さというか、ああ男子高校生、って流れがお見事。
ちょっと自分の「若さ」を思い出して、ふえーってなったりしました。
いま、ぱらぱらとめくって、気が付いたこと。
会話のセンスが抜群なんですね。だからリーダビリティが良いんだな。
物語の進むテンポも、場面転換も、そういうタイミングも上手い。
こう、すっ、すっ、と差し込まれてくるタイミングがいい。
それはきっと、「話し上手」な人との会話に近いのかなと思います。
本当に素敵な作品でした。
- 感想投稿日 : 2018年11月13日
- 読了日 : 2015年2月13日
- 本棚登録日 : 2018年11月13日
みんなの感想をみる