会社は2年で辞めていい (幻冬舎新書 や 3-1)

著者 :
  • 幻冬舎 (2007年11月1日発売)
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本棚登録 : 453
感想 : 73
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私のお気に入りの経済や投資のスペシャリストである山崎元さんの著作です。
本著は、働き初めたばかりの20代、転職を考えている30代に入るかどうかの若い人達を対象にしたものです。
知らずに購入した私には、非常に手厳しいお説教本と化しました。(^o^;)>

仕事のプランというか自分の価値を高めることに対し、すごく真っ当なことが書いてありますが、著者さんが経験した業界に偏りがあるため、考え方が広く一般的であるかどうかの感じ方は多々あると思います。タイトル通りに2年で会社を辞めることを推奨する内容ではありません。

仕事という手段を通して自分の存在価値を高めるためには、どう転職していくべきか?その筋道をつける指南書としてはとてもよいと思います。
できれば、学生のうちに就職前に必ず読んでおくべきだと強くお勧めできます。

この本は最近発売されたものではないですが、時代を超えても伝え続けることが大事な内容となっているので、これから就職を控えている世代にも役立つ内容だと感じました。

本書に書かれている内容ではないのですが、『世の中の仕事は2年を目処に入れ替わる』と言われています。
具体例をいいますと、IT革命がもてはやされたときには、パソコン教室が多くありましたが、今は大分淘汰されているという感じです。2020年頃から現在では、高級パンが流行り、色々なお店が増えましたが、どうなるかなと個人的に観察しています。

そのような流れがコロナ禍で急に起ったため、大分職種が淘汰されました。
生活に必要不可欠なエッセンシャルワーカーとそうではないお仕事についている人の落差が激しく起ったことはニュースで身近に感じていることでしょう。

厳しいことをいいますが、生命維持するための生活に絶対必要か?といわれると、不要なものだと言い切れる業種が痛手を負っています。日本で花形だと思われた職種の人が全く違う職種へ出向するように業務命令されているニュースを見ると、とても気の毒に感じます。(ちなみに、日本で花形の職種が、海外では低評価の場合もあるので、世界で活躍できると思って就職する場合はよく調べましょう。また逆もしかりですが、私もびっくりしたことがあるので、本当によく調べましょう!(私は反省しかありませんが。。。))

昭和初期から比べると生活基盤が不安定な令和時代には、個々人が個性として、いくつか違う方向の得意分野を持っていないと生き難いと私個人も感じています。もしくは突飛した何か一つがあるといいですよね。
また、世の中がどんな方向へ行ったとしても、その生活スタイルに順応することも求められていると感じます。
なんだかダーウィンの進化論みたいですね。

人生は常に計画通りには行きません。
自分だけではなく、天災もあるため、なにが起るかもわかりません。
その中で、『ある程度コントロールできる部分は頑張るべきだ』という教えを本書の中でも説いており、そのために『若さは武器だ』ということも強く主張していると感じました。

じゃぁ、歳をとったら駄目なのか?というと、『確実に難易度は上がるけれど、方法がないというわけではない』ですよね。そうはいっても、大変は大変です。
勉強するにも頭に入り難いし、いままで培ってきた古い経験が悪い方へ邪魔することもあります。
勇気を出して進むべき場面で、慎重になりがちです。

逆を言えば、培ってきた経験を良い方向へ生かし、勇気を出して進めばよい!ということになります。ドヤァ。
私は本書を読んで凄く落ち込んだので(笑)、どうにか頑張って行きたいと思い、自分を鼓舞して行きたいと思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 実用
感想投稿日 : 2021年11月29日
読了日 : 2021年11月29日
本棚登録日 : 2021年9月3日

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