淡々とゆっくり進む、起伏が少ない話という印象でイマイチ乗り込めず…帯に「一晩で読めます」とありますが、一晩どころか読了までに一週間かかりました。
主人公の飛鳥に共感できなかったことがその最大要因。
生まれや本岡家で虐げられていた境遇には同情しますが、祐也に引き取られた後の言動はすべて自己中心的、かつ他人の気持ちを思いやるという気持ちが欠けているので、ただのワガママ娘としか見られませんでした。
加えて不幸な境遇や不利な状況からの打開が自分の努力ではなく、すべて他人の力だったことも個人的にはつまらなく感じた点。
私としては、主人公や他の登場人物が必至にがんばって困難を乗り越える姿に共感するところがあるので、それと真逆な主人公が正直大嫌いです。
その印象がそのまま作品の印象「つまらない」に通じてしまったのだと思っています。
そのため、途中の「森は生きている」の引用も冗長なだけで、あとがきにあるような「幻想的」という感想を抱くことは全くありませんでした。
あとがきによれば関連書籍(本作の登場人物が登場する作品)がいくつかあるようですが、恐らくほぼ確実に手に取ることは無いと思います。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2016年7月18日
- 読了日 : 2016年7月14日
- 本棚登録日 : 2016年7月15日
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