猫と庄造と二人のおんな (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1951年8月25日発売)
3.71
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本棚登録 : 2062
感想 : 240

谷崎潤一郎作品を久しぶりに読みたくなりこちらはブク友さんの本棚に多く見られたので取り寄せた。

猫を中心に人間が翻弄されるなんてどんな状況かと軽く考えていたが、雌猫のリリーの愛らしさを谷崎の饒舌な中毒性のある表現でこちらも固唾を呑んで惹きこまれた。
猫と一匹の魚を口移しにして引っ張り合う様子やフンシの匂いを嗅いで胸がいっぱいになる庄造、フンシの砂を得るために学校滑り台の砂を盗む品子など異常な溺愛ぶりが存分に語られる。リリーの「ニャア」が聞こえてきそうでうっかり私もリリーの魅力にはまりそうになった。庄造は谷崎氏本人に思えてしかたがなかった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 谷崎作品
感想投稿日 : 2022年9月22日
読了日 : 2022年9月22日
本棚登録日 : 2022年9月22日

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コメント 10件

111108さんのコメント
2022/09/22

ベルガモットさん、こんばんは。

リリーは本当に賢くてかわいくて、それと比べると人間達は何やってるんでしょう?という感じですね。庄造は特に。

谷崎潤一郎は文豪と言われてますが不思議な感触?の話が多くて、正直私はまだつかみきれていません。でも読み始めると止まらなくなります。中毒なのかも?

☆ベルガモット☆さんのコメント
2022/09/22

111108さん こんばんは!コメントありがとうございます☆

リリーをホントなでなでして喉ゴロゴロ聞きたくなっちゃいます
登場人物が皆意地悪だったりどうしようもない人間らしさが良いです
ドラマにしたらどなたに演じてもらおうかと思って楽しんでました

111108さんの以前コメントされてた、谷崎作品は気になって仕方がないという意味が、なんとなく分かったような気がします。
(違うのかもしれないけど)家政婦は見た!的な甘美な世界を盗み見する誘惑があります
細雪を読むエネルギーはまだありませんが、次はどの作品にしようかな

111108さんのコメント
2022/09/23

ベルガモットさん、おはようございます。

たしかに、家政婦は見た!的かも‼︎俗な部分を盗み見する感じに誘われちゃうのかな。
「細雪」は読み始めたらあっという間ですが、時間取られそうですものね。「台所大平記」はエピソード集なので手軽かもしれませんよ♪

☆ベルガモット☆さんのコメント
2022/09/23

111108さん おはようございます☆

読後に調べて良かった
この作品は二番目の妻丁未子(20歳以上年下)と愛人との揺れ動く関係を描いたんですって、やっぱりい!
三番目の妻松子(やはり20歳年下!)との生活時代に『細雪』を執筆されたようなので、こちらもやはり読まなくちゃですね♪
https://intojapanwaraku.com/culture/109660/
『台所太平記』もチェックして面白そうなので読みたい本リストに追加しまーす。

111108さんのコメント
2022/09/23

ベルガモットさん

谷崎の私生活もゴシップ満載ですよね!今生きていたらワイドショー常連人物で、たぶん私は谷崎=読みたくない作家になっていたかも。
そう考えると、いろんな事やっても読み継がれる作品を残せばゴシップネタは作品の肥やしとなるということですね。

☆ベルガモット☆さんのコメント
2022/09/23

111108さん 
ほんと、ゴシップてんこ盛りでびっくりです!
なんやかんやで魅力的な方なんでしょーね
こちらは1937年作品でこんなに読み継がれているのですね
谷崎潤一郎賞なんてありますしね

傍らに珈琲を。さんのコメント
2022/10/17

ベルガモットさん、こんにちは!
張飛さんのところで声を掛けていただき有難う御座います♪
短歌、学生の頃はハマっていたのですが、それも苔むす程に遠い記憶(笑)
穂村弘さんが好きで、昔買っていたダ・ヴィンチも再び買い始め、ブクログも始め…少し短歌を投稿してみました。

谷崎は大好きです。
陰翳礼讃で益々好きになって、こちらの作品も読んでいます。
本棚の登録も感想もまだまだ実態に追い付かずにいるのですが、少しずつUPしていきたいなーと思ってます。

ベルガモットさんの本棚にお邪魔させていただいて、まず沢山読まれていることに感動!
是非仲良くさせて下さい♪
宜しくお願いします

☆ベルガモット☆さんのコメント
2022/10/17

傍らに珈琲を。さん フォローくださりありがとうございます!

短歌のご経験が学生時代にあるとはすごいですね!
ブク友には穂村さん好きが多いので、ぜひぜひつながってくださいませ♪
私よりも111108さんの方が谷崎本を愛読されているので本棚参考にしていますよ☆
傍らに珈琲を。さんの感想レビュー楽しみにしていまーす

111108さんのコメント
2022/10/17

ベルガモットさん、こんばんは。
傍らに珈琲を。さん、はじめまして。

先ほどベルガモットさんにご指名いただいた?111108です。
いえいえ、私はごく最近になってブク友さんから教えてもらった谷崎本を少しづつ読んでいるだけです。『陰翳礼讃』もまだ未読です。傍らに珈琲を。さんの谷崎本レビューを楽しみにしてますよ♪

お二人の短歌本レビューも大歓迎です♪

傍らに珈琲を。さんのコメント
2022/10/18

ベルガモットさん、お返事有難う御座います。
少し変わった大学で短歌に触れる機会があったのですが、あまり身を入れてなかったので経験と言っていいのか怪しいところなのですが(汗)

ベルガモットさんのコメント欄で失礼します。
111108さん、初めまして。
声を掛けて頂いて有難うございます!
陰翳礼讃、面白いですよ
初めて手にした時はデジタル一眼にハマっていたので、陰影の捉え方が興味深く、大切な一冊になりました。
後程、改めて本棚にお邪魔させて頂きます。

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