国盗り物語(二) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1971年12月2日発売)
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本棚登録 : 2985
感想 : 176
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「国盗り物語」というタイトルから言えば、本来は道三までで終わるのがふさわしいのかもしれない。

文字通り、外からやってきて見事に一国を盗んだ道三の、魔法のような手際の連続、ただ奪って満足せずに美濃を豊かに運営してゆく手腕。道三という人物にに惚れ惚れとする。
まずは信長の父・信秀の視線を通して、子ども時代の信長に触れ、さらに道三の弟子としての光秀が登場することで、信長の時代への期待も高まるなめらかな構成だ。
だがこれほどまでの人物なのに、身一つからスタートした道三には、望む場所まで上り詰める時間がなかった。そのどうしようもない事実が、無性に悔しく、寂しくもある。そんな2巻である。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2015年10月8日
読了日 : -
本棚登録日 : 2015年10月7日

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