「駅長ファルメライアー」
恋は恋のままで、実際の生活をするにはあまりに浮ついていた、ということか。
伯爵の生還は、リアルな現実の生還。
ファルメライアーは、あれほど恋い焦がれた彼女とともに逃げ出すこともできなかったか。
彼女が子どもを宿していなかったら、二人で逃げていたのかもしれないな。
弱い。
地に足がついていない。
軽薄で盲目だが、それでも、彼女を思い続けて戦争を生き抜き、彼女にたどり着いてものにするというファイトは、すごいと思う。
「グリーン車の子供」
なるほど。そういうことか。
芸事の世界は、本当に厳しいなあ。
自分の実力をなんとか見せて、気に入ってもらわなくてはならない。
でも、これ、失敗していたら逆効果なのではないだろうか。
この子の様子は、だからこその緊張感、なのだろうな。
「駅長」
遅い。
なぜ、もっと早く会いに行かなかったのだ。
なんだかやり方がおかしい。
最初は強引に出ていく必要があったのかもしれない。
いや、それすらもう少しまともな方法だってあったろうに。
私には時代や社会の知識が乏しいので、このような駆け落ち的なやり方しかなかったのかどうか、判断ができない。
結局愛人どまりだった、ということなのかな?
だから確実に反対される。
ゆえの駆け落ちか?
わからないけれど、お父さん、かわいそう。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
9・文学
- 感想投稿日 : 2019年9月1日
- 読了日 : 2019年9月3日
- 本棚登録日 : 2019年9月1日
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