今回でこの作品を読んだのは二回目。
だけどなぜだろう、前回読んだ時よりも
あまり心に響いてはこなかった。
前回読んだ時よりも、ヒロインのブレットに
魅力的に感じなかったから、というか、
主人公達に共感を持てなかったののが原因かな。
一見自由で、幸福に満たされているようにみえる登場人物達が、
実は全然満たされていなくて・・・。
彼らの心の中には常に虚しさや孤独、
苛立ちがつきまとっている。
しかし、ジェイクとビルがのどかに釣りを楽しむ場面と
それぞれ鬱屈した想いを抱えている登場人物達が観戦する
熱気と迫力あふれる闘牛の場面の描写は素晴らしいと思う。
それにしても・・・よく飲むなぁ。
闘牛士のロメロ以外の主要人物全員が
水の代わりに酒を飲んでる感じ。
まるで心の渇きを癒すかのように、
登場人物達は皆、酒を飲み続ける。
そんな乾いた空気が立ち込めている小説を
読んでいる私まで、むやみやたらとビールが飲みたくなる。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
文庫本
- 感想投稿日 : 2009年4月21日
- 読了日 : 2009年1月25日
- 本棚登録日 : 2009年4月21日
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