日はまた昇る (新潮文庫 ヘ 2-5)

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感想 : 26
1

今回でこの作品を読んだのは二回目。
だけどなぜだろう、前回読んだ時よりも
あまり心に響いてはこなかった。

前回読んだ時よりも、ヒロインのブレットに
魅力的に感じなかったから、というか、
主人公達に共感を持てなかったののが原因かな。

一見自由で、幸福に満たされているようにみえる登場人物達が、
実は全然満たされていなくて・・・。
彼らの心の中には常に虚しさや孤独、
苛立ちがつきまとっている。

しかし、ジェイクとビルがのどかに釣りを楽しむ場面と
それぞれ鬱屈した想いを抱えている登場人物達が観戦する
熱気と迫力あふれる闘牛の場面の描写は素晴らしいと思う。

それにしても・・・よく飲むなぁ。
闘牛士のロメロ以外の主要人物全員が
水の代わりに酒を飲んでる感じ。
まるで心の渇きを癒すかのように、
登場人物達は皆、酒を飲み続ける。
そんな乾いた空気が立ち込めている小説を
読んでいる私まで、むやみやたらとビールが飲みたくなる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文庫本
感想投稿日 : 2009年4月21日
読了日 : 2009年1月25日
本棚登録日 : 2009年4月21日

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