読み終えた後に、人情の温かみがほっこりと心に残る本です。
浪人 神名平四郎はよろずもめごとの仲裁を生業とし、
武士や町人など様々な人々の悩みを解決していきます。
平四郎や依頼人など、全ての登場人物がかもし出す人間臭さに
野暮ったさを感じる反面、愛着を抱いてしまうのは、自分以外の
誰かを思いやる人々の心の優しさが伝わってくるからでしょう。
剣の名手である平四郎は仲裁業を営む一方、旗本である
実家の兄に借り出され、天保年間の政治闘争に巻き込まれて
しまいます。
敵と剣を交える下りは痛快でスカッとします。
とにかく、本全体を包む情の温かさに心和らぎました。
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カテゴリ:
和書 @時代物
- 感想投稿日 : 2007年6月12日
- 本棚登録日 : 2007年6月12日
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