壬生義士伝 下 (文春文庫 あ 39-3)

著者 :
  • 文藝春秋 (2002年9月3日発売)
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感想 : 639
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親子2代、南部魂の話しだった。吉村貫一郎と親友・大野次郎右衛門の熱き友情、貫一郎の最期の場面はあっぱれな朽ち果て姿に感動しかない。また、貫一郎の息子・吉村嘉一郎が箱館戦争で父親譲りの南部魂を見せつけた。父に捨てられ、母、妹、弟を捨てても、父親の弔い合戦に参加し、見事に箱館で散った勇敢な姿に何度涙したことか。上下巻を通じて、「義」とは何か?家族を助けるために家族を捨てることがあること、「義」は親子同士、親友同士で深め合うことができることを理解した。飢饉による貧しさ故の悲しさだけではなく強さが見てとれた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 正義、信義
感想投稿日 : 2021年7月3日
読了日 : 2021年7月3日
本棚登録日 : 2021年7月3日

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