銀河ヒッチハイク・ガイド (河出文庫)

  • 河出書房新社 (2005年9月3日発売)
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作者のダグラス・アダムスが絶滅機種を訪ねた旅行記「これで見納め」が超絶面白かったので、
https://booklog.jp/item/1/4622076160
代表作である「銀河ヒッチハイクガイド」に手を出してみた。


***
アーサー・デントは自分の家と大きな黄色いブルドーザーの間に横たわっていた。
役人は言う。「あなたの家はバイパス建設のために取り壊しが決まっているんですよ。半年も前から市役所地下倉庫キャビネットの中のファイル公示しておいたでしょ。見ていない?あまりにも周りの事に興味を持たなさすぎたあなたの不注意だ」
30分後、ヴォゴン星の銀河超空間土木建築課の破壊光線が地球に狙いをつける。ヴォゴン星人は言う。「地球は銀河バイパス建設のために取り壊しが決まっているんですよ。50年も前からアルファ・ケンタウリにある出張所に公示しておいたでしょ。見ていない?あまりにも周りの事に興味を持たなさすぎたあなたの不注意だ」
地球が破壊される30秒前に、アーサー・デントはヴォゴン星人の宇宙船に密航していた。アーサーを助けたのは友人のフォード・プリーフェクト。15年間売れない役者をやっている振りをしたベテルギウス(英語だとビートルジュース。カブトムシ汁)星系の宇宙人で、銀河で一番売れている本、『銀河ヒッチハイク・ガイド』現地調査員だったのだ!
銀河ヒッチハイク・ガイド!銀河を快適に格安で旅するためのお友達、表紙に『パニクるな!』と書いてある。
しかし今回フォードがヒッチハイクに選んだヴォゴン船はヒッチハイカーには手厳しい。
ヴォゴン星人の宇宙船から野蛮に放り出されたアーサーとフォードは、窒息死する予定の1秒前に突如現れた宇宙船、無限不可能性機能(不可能を可能にする機能。恒星間を瞬時に移動する時に同時にいくつかの点に存在することができる)を備えた<黄金の心>号に拾われる。
乗っているのは、ゼイフォード・ビーブルブロックス と、ガールフレンドのトリリアンと、鬱症ロボットのマーヴィン。
ゼイフォードは二つの頭と三本の手を持つ、元銀河大統領。銀河大統領の仕事は、とにかく派手なパフォーマンスをすること。政治なんてやってはいけない、それをしている者たちを隠すのが銀河大統領だ。そしてトリリアンは地球人。少し前に地球に立ち寄ったゼイフォードにナンパされて銀河ヒッチハイクに出ていた。地球が破壊された今では、アーサーと二人で生き残った最後の地球人。
しかしゼイフォードはいまでは追われている。<黄金の心>号の着工式の場から、この船を奪い取ったため、銀河大統領に”元”が付き、いまではお尋ね者。
快楽主義の詐欺師ゼイフォードは、まさしく銀河大統領に相応しかったが、どうやらなにか目的があり、それを隠すために自分で自分の脳に封印を掛けたらしい…。

<黄金の心>号は、かつて栄えて今は眠り続ける星、マグラシアに降り立つ。
そして地球に関する驚愕の事実を知る。
地球上の生命体で、人間は三番目に賢い。二番はイルカ、そして一番賢く地球創立に関わったのはなんとネズミ!
ネズミとマグラシア人が地球を作った理由とは?
遥かな昔、宇宙の根本の謎、「生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問の答え」を知るためにスーパーコンピューターが作られた。750万年かかって導き出した答えは、「42」。
「42」?!
これを750万年間待ち続けた宇宙中に公表するのか?だれた認めるものか!
そこでスーパーコンピューターは再度答えた。それでは「究極の答え」に対応する「究極の問い」を計算するさらに優れた巨大コンピューターを設計しましょう。その巨大コンピュータの名前は「地球」です。

そして宇宙人たちはまたもや究極の問いの答えを待ち続けた。
しかしその答えが出ることを止めたがる者たちもいた。
そこで彼らは「宇宙バイパス建設のため」といって地球を破壊してしまったのだ…。

一難去ってまた一難、前門の虎後門の狼、焼けたフライパンから逃げたら茹だってるお鍋に落ちちゃった?
こうして始まったハチャメチャ銀河ヒッチハイク、どこまで行くのか?!…あ、その前にお腹が空いたから、このあたりで一番近い宇宙の果てのレストランへ連れて行っておくれ!(→シリーズ2作目へ続く)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 銀河ヒッチハイクガイド
感想投稿日 : 2018年8月18日
読了日 : -
本棚登録日 : 2018年8月18日

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