ビブリアやタレーランみたいな系統のお話で、和菓子がテーマなら、より美味しそう?
期待通りの読み心地でした。
浅草に明治時代から店を構えて4代続く老舗の和菓子屋、栗丸堂。
腕のよかった両親が思いがけなく事故死したため、一人息子の栗田仁が大学を休学して店を継いでいる。
子供の頃は店を手伝っていたが、跡を継ぐのに反発を覚え、一時は不良たちとやりあった時期もある仁は、目つきが鋭く、今もこのあたりの連中にひそかに一目置かれている。
製菓学校でも成績がよすぎてやめたほど、お菓子作りは消して下手ではない仁。
だが売り上げはまだ両親のいた頃に程遠い。
心配した馴染みの喫茶店のマスターに、とある女性を紹介される。
「和菓子のお嬢様」こと、葵は、仁より少しだけ年上の清楚で品のいいお嬢さん。おっとりしていて、やや天然だが、和菓子については猛烈に詳しいのだ。
かくて、和菓子にまつわる小さな謎を二人で解いていくことに。
20年前に食べた豆大福をもう一度食べたいとやって来た客に、違うといわれて、思い出の味を再現しようと奮闘したり。
大学の学園祭で、仁を意識する悪友のサークルで、クイズに挑戦したり。
謎解きは、人情話系なので、ほっこりします。
和菓子については若い人ほど知らないだろうから、こんな形で興味を持ってもらうのもいいかな、なんて。
和菓子屋を継いだ主人公が若すぎて、それはないだろという気分にもなりますけど‥
これはメイン読者対象が若いからなのでしょう。
絶対ありえないというほどじゃないから、いいですけど。
ヒロインは問題抱えていそうだけど、あんまり重過ぎると、この世界のタッチにつりあわないのでは?などと余計な心配をしたり(苦笑)
続きもすぐ読みましたよ♪
- 感想投稿日 : 2015年7月11日
- 読了日 : 2015年7月11日
- 本棚登録日 : 2015年4月18日
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