それぞれにヒット作のある3人の作家の企画物。
挫折感やほろ苦さ、こだわりや希望…
いい感じです。
「純白のライン」
阿部広和は不動産会社に勤めている。
社長に呼び出されて、ニューヨークシティマラソンに参加するツアーに行かされることに。
社長の娘・真結が参加するのでそのお目付役だった。家庭的な会社で、若い広和は真結のおもり役もずいぶん務めたものだった。
もとは陸上部だった広和だが、ブランクは10年。
大学4年になって陸上の才能がないとやっと見切りを付けて、就職活動をし、面接で「努力の意味がわからなくなった」と本音を吐いた所、採用されたのだ。
「フィニッシュ・ゲートから」
南野悠斗はスポーツメーカーのシューズオーダーメイド部門に勤めている。
8年音信不通になっていた友人・冠城湊から東京マラソンに参加するという電話が入る。
中学高校と一緒に走っていたのだが、湊は控えの選手で、悠斗のほうが優秀だった。ところが焦りから疲労骨折を起こし…
「金色の風」
フランスに留学した香坂夕。
バレエ教室を経営する母の元、幼い頃からバレエに打ち込んできたが、1年前にやめた。
妹の朝美のほうがぬきんでた才能があり、朝美のハンブルグ留学が決まった後のことだった。
部屋の前の通りをランニングして通る女性アンナと知り合う。
金色の犬のベガと共に走っていたアンナ。
「あなたもバレエという芸術の一部なのよ」と…
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カテゴリ:
国内小説
- 感想投稿日 : 2011年10月25日
- 本棚登録日 : 2011年10月21日
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