ブクログで知った噂のぶたぶた初読み☆
短編連作です。
ぶたぶたは、バレーボールぐらいの大きさの薄いピンクの丸っこいぬいぐるみだけど、意識は中年男らしい。
あちこちに出没、職業も違う。
「初恋」は、娘のベビーシッターを待っていた女性が、現れたぶたぶたに驚愕。
代役というか、いつものベビーシッターのほうが部下だというのだ。
ぶたぶたのおじちゃんにすっかり懐いた娘。
後に一度だけ、大根を買っているぶたぶたを見かける…
「銀色のプール」では、小学3年の毅が、古い遊園地に忍び込んだとき。
ひとけのない冬のプールにテントを張り、釣りをしているぬいぐるみを見つける。
「ぶたぶたは、なぜ、ぬいぐるみなの?」と思い切って聞くと「毅はなぜ人間なの?って聞かれたら答えられる?」と返される。
両親が忙しくて兄弟もいない毅は、ここに家出したいと思うが…?
「ただいま」では、台風の時に、摩耶子の部屋に飛んできたぬいぐるみ。
外に干していたぬいぐるみが喋り始める。
摩耶子の兄は10年前に失踪していた。なぜか、ぶたぶたは兄と似た所があるのだが…
「もう少し年上のように思います」というぶたぶたが何とも言えず良い味。
喋り、食事もする~ぶたのぬいぐるみに、最初は驚愕する人も、なぜか周りに受け入れられている様子に、しだいに不自然に感じなくなっていく。
何気なく、何となく傍にいて~ぶたぶた自身がやりたいことをマイペースでやっているようでいて、そのとき必要なことをふと教えてくれているような。
癒されます…
作者は1964年、埼玉県生まれ。
85年、星新一ショートショートコンテスト優秀賞受賞。89年、少女小説家としてデビュー。
「ぶたぶた」はずっと傍に置いてあったぬいぐるみで、贈ってくれた人が付けた名前そのままだそうです。
[追記]さっそくに花丸つけてくださって、ありがとうございました!
その後、加筆しちゃいまして。だいじょぶですかね?失礼しました~。
- 感想投稿日 : 2012年8月25日
- 読了日 : 2012年8月19日
- 本棚登録日 : 2012年8月20日
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