人気シリーズの6作目。
大坂天満の呉服商「五鈴屋」に奉公に出て、やがて若い主人に嫁いだ幸。
3兄弟に次々に嫁ぐという数奇な運命をたどったが…
商才に恵まれた幸は、理解ある夫の智蔵に支えられて、江戸進出を目指していました。
大阪では「女名前禁止」という掟があり、女性が店の主となることはできなかったのです。
智蔵は人当たりがよく、店の主人に必要な付き合いなどはうまくこなせていたのですが、商才は幸のほうがはるかにあると認めていました。
智蔵が病に倒れ、さすがに呆然とする幸。
だが智蔵と考えてきたことを無駄にはできない。
大阪にいては、店を親族か番頭などの男性へ継がせるしかないのです。
とはいえ、店で働く者たちはみな幸を頼りにしています。
起死回生の手段はあるか…?
足掛け3年だけの限定で、中継ぎの主となる道を切り開き、江戸に店を出すことにした幸。
慎重に江戸の様子を調べ、喜んでもらう方法を考えて、満を持して開店する、その心意気がさわやかです。
お侍が多い江戸の好みは、地味目だったんですね。
でも、少しはおしゃれをしたい、特にわが子には綺麗なものを着せてやりたい、女心は同じ。
女衆(家事をする女中のこと)の先輩だったお竹どんの才を見抜いて共に江戸に出て、店の仕事を担当してもらうことにします。
近所の女性たちとの交流など、女同士のつながりができていくのが素敵ですね。
楽しみなシリーズ☆
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
時代小説
- 感想投稿日 : 2020年2月18日
- 読了日 : 2019年6月6日
- 本棚登録日 : 2020年2月18日
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