ケルベロスの肖像

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  • 宝島社 (2012年7月6日発売)
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田口&白鳥コンビのバチスタ・シリーズ最終巻だそう。
田口先生が他の人としゃべる部分は面白い。
それがなくなるのは、ちょっと残念かな。
東城大学医学部付属病院はすでに事件起こりすぎなので、確かに場所を変えてもいいかもだけど。

高階病院長の依頼には応じないと、内心決意を固める田口公平医師。
不定愁訴外来担当で、優柔不断な性格。気がいいだけが取り柄の田口だったが、院長に見込まれて無理やり鍛えられていく。
いつの間にかどんどん大役を押し付けられてしまう結果に。

専門外のAiセンターの所長にも就任している。これは、トップはお飾りだからと説得された。
同期の島津が実行部隊なので、引き受けたのだが。

病院に「八の月 東城大とケルベロスの塔を破壊する」という脅迫状が届いた。
厚生省の白鳥の部下・姫宮からのご指名と聞いて、田口は担当を引き受ける。
美女と噂の高い?姫宮には一度も会ったことがなかったのだ。
かって碧翠院での火災で医師一家が亡くなったと思われていたのが、一人生き残っていた可能性が出て来たという。
対照的な双子の姉妹のどちらかが、生きているのか?
当時を回想する田口。

マサチューセッツ医科大学の東堂文昭が、Aiセンターのスーパ-バイザーとして来日する。
ノーベル賞に最も近いともいわれている、派手な男だ。
Ai反対派も含め、田口より格上ばかりの人材が揃う運営委員会を切り回す羽目になった田口。
世界に3台しかないマンモスAiマシン、リヴァイアサンを東堂が輸入。
Aiに世間の注目を集めるために、パレードまで行うことに。
田口の趣味まで高階病院長につかまれていたという。
そうこうするうちに、脅迫のときが近づくが‥?!

オールスターキャストな展開は、それなりに面白い。
けど~この結末ってちょっと‥
いろいろなことをこれで決着つけたっていうことなの?
でも出来たばかりのものを大規模に破壊するって、なんかあまりにも無駄な気がして(笑)‥
違う結末のほうがよかったですけどねえ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 国内小説
感想投稿日 : 2013年3月10日
読了日 : 2013年3月4日
本棚登録日 : 2013年3月4日

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