第一部の終わり。
こうなるのではないかと途中予感したこともありましたが、やはり残念で悲しい。
長く読み続けてきた後だと、主要登場人物である千花のことは、かなりの衝撃がありました。
もう少し、取り返しのつく形にして欲しかった…
現実に、バレリーナをめざしている子達の十代は、決して楽ではないんですよね。
素質だけでなく色々な事情で、どんどん振り落とされていく。
バレリーナでなくとも、自殺してしまう子もいるし、拒食や過食に悩む子もいる。
家庭内暴力や、さまざまな苦難が、人に知られても知られなくても、子ども達に襲いかかっている…
そういうダークな一面を、目をそらさずにえぐるように描くことが出来るのも、山岸さんの素質の一部。
ネットも含めたいじめの陰湿さ。
それよりも親が原因だと自分を責める母の哀しさ。
このお母さんのやや片寄った性格は、容赦なく描写されていましたから。ありがちな感じで、普通よりひどいとも言えないんだけどね。
六花(ゆき)の成長は、10巻通して描ききってあるので、そちらを思い出せば、からくも生き延びた個性と才能の~さらに伸びることを祈る気持ちになります。
これまでにない気迫と切実さを見せる六花の踊りは、圧巻でした。
読書状況:未設定
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カテゴリ:
コミック
- 感想投稿日 : 2012年8月24日
- 本棚登録日 : 2012年8月24日
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