ブック・アートの世界: 絵本からインスタレーションまで

制作 : 中川素子  坂本満 
  • 水声社 (2006年6月1日発売)
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本棚登録 : 44
感想 : 3
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ブック・アートを標榜しているだけあって、とても斬新な装丁。本そのものより帯の谷川俊太郎のメッセージのほうが目立っている。
内容は学芸員や美術評論家などが何冊かのアートブックをピック・アップして紹介するというもの。
本+アートということでかなり絞られた内容になるのではないか、と思って読んでみたらそんなことはなく、むしろ幅広い。
僕も驚いたのだが結構色んな作家が挙ってアート・ブックの制作をかなり熱心に行っていて、
デュシャンやコルビュジエや松澤宥など、割と誰でも知っているような作家もアート・ブックを作っていて、それほど敷居は高くなく読める。

中でも二人のエルンスト・・・画家のエルンストと天文学者のエルンストの共著による「マクシミリアーナ」と、
西村陽平による、陶芸の窯で焼かれて異世界の植物のような形相になった「新修漢和大辞典」は、たいへん興味深い内容であった。

アート・ブックと一口に言ってもその様態は多岐に渡る為、きっと貴方のお気に入りの一冊も見つかることだろう。

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感想投稿日 : 2009年8月19日
本棚登録日 : 2009年8月19日

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