「御宿かわせみシリーズ」から「新・御宿かわみ」にシリーズが変わったことで、江戸から、明治・東京へと時代と舞台が移り変わった。それに伴い、活躍する人々の世代交代も行われたわけだが、まさか、東吾さんや畝源三郎さんが、こんなふうになっているとは。衝撃が強すぎて、一瞬頭が真っ白になった。
麻生家を襲う事件と、それによって起こる源三郎さんの事件については、本作中の最後の章「天が泣く」で真相が明らかになるが、これで解決、大円団ということはなく、やるせなさがどうしても残る。章題の「天が泣く」がそれを表している。
ただ、現実に起こる様々な事件というのは、その真相がわかったところで、当然ながらそれで万事解決とはならない。その当然を描いているだけかもしれないな、とも思った。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
図書館
- 感想投稿日 : 2023年1月11日
- 読了日 : 2023年1月10日
- 本棚登録日 : 2023年1月11日
みんなの感想をみる