【要旨】
桶狭間古戦場へ向かう道を辿りつつ信長と今川義元を思い、松平郷で家康の生涯を考える―美濃、尾張、三河。戦国の世に多くの武将を輩出した土地を歩いたこの巻は、著者急逝のため、未完の結末を迎えた。安野光雅画伯のスケッチと最後の取材旅行への同行者が秘話を綴った手記、写真を併録。
【感想】
本書は兄の薦めもあり、名古屋にいる間に読もうとして、半年もの間、机の片隅に積まれていた。まず、読み始めて初めて知ったのが、著者が急逝のため、未完であり、「街道をゆく」の最終巻だということ。
さて、表現力や日本語のキレイさは著者の特徴だと思われるが、一つの旅行記として、現在とラップして歴史を挿入していき、タイムスリップしたような、時間を飛び越えたような感覚になった。できれば未完ではなく、完成されたものを読んで見たかった。仕方ないことではあるが。司馬氏は、この続きとして、何を書こうとしていたのか。内容として網羅するのであれば、「美濃」の方の話だろう。
著者の歩いた足取りに沿って、自分も廻ってみようと思った。
【目次】
第1章 濃尾参州記
第2章 「濃尾参州記」の風景
第3章 「濃尾参州記」余話
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教養
- 感想投稿日 : 2008年10月18日
- 本棚登録日 : 2008年10月18日
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