檸檬 (280円文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所 (2011年4月15日発売)
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本棚登録 : 982
感想 : 90

美しい日本語のオンパレード。
こういう美しい言葉の連なりは、この時代の人しか書けない。


「肺病にならないといい文章は書けない」

肺病を罹患したことによって、
大成する彼の文学は、常に寄り添う死が、
なぜか美しく書かれていて、本当にそれが魅力的。

『檸檬』
『城のある町にて』
『Kの昇天―あるいはKの溺死』
『冬の日』
『桜の樹の下には』

『冬の日』の4章以降が美しい描写が多かった。
脳裏に画が想像しやすい。
その点では『Kの昇天』で思い浮かぶ、
月と闇夜と影のコントラストも美しい。

そんでもって、はかない。
好きだなぁ(笑)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本文学
感想投稿日 : 2012年2月15日
読了日 : 2012年2月15日
本棚登録日 : 2012年2月15日

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