手のひらの砂漠

著者 :
  • 集英社 (2013年4月5日発売)
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本棚登録 : 482
感想 : 80
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「久々に唯川さんの小説が読みたいな」と探していたところ、この本を見つけました。

DVをもとにしたお話は初めてだったのですが、実際の加害者というのは
本当にこんなにも被害者に執着心を持っていて、執拗に追い回すのでしょうか。

DVに合い、シェルターに匿われ、最終的にはDV被害者が集う農園で暮らし始めるのですが
平和な生活を手に入れたと思ったら、元夫が現れ、以前のように
恐怖心と隣り合わせのつらく、地獄のような日々に戻されます。

元夫の異様なまでの言動に、何度も鳥肌が立ちました。
本当に気持ちが悪い人でした。

DV被害者は年々増えていて、テレビなどでの特集をたまに見かけますが
それ以上に現実味と恐怖が溢れている内容でした。

最後は後味の悪いものではなく、どちらかと言えば報われた結末です。

暴力とはなにが原因でふるい、ふるわれるのか。
そこから脱出したあとは、どうなるのか。

すべての被害者が同じ道をたどるというわけではありませんが
ひとつの例として、ぜひ一度見ていただきたい本です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本-2014年
感想投稿日 : 2014年5月11日
読了日 : 2014年5月11日
本棚登録日 : 2014年5月11日

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