覇王の家(下) (新潮文庫)

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  • 新潮社 (2002年4月30日発売)
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家康の財産は、秀吉に負けなかったということにあると思う。その事が、秀吉も遠慮をした実力者としての立場を作り上げた。

長く続いた、閉鎖的な江戸幕府が、よい面よりも、悪い面の方が多いのでは?という考えは面白い。鎖国のおかげで、世界の流れから取り残されたが、日本国内で独特の世界観が純粋培養されたという見方もできる。

ただ、閉鎖的で、変化を嫌う組織を造り上げ、その幕末に、黎明期には礎でもあった三河の家来の子孫が、幕末には全く戦力にならず、幕府初期に冷淡に扱われた外様藩に、やられてしまうのは、歴史の妙という他にない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2014年1月3日
読了日 : 2014年1月3日
本棚登録日 : 2014年1月3日

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