二宮金次郎(二宮尊徳)の幼少期からの一生を描いた小説。
貧乏時代から勤勉と努力が、苦労苦労の背景から、実を結ぶ物語が、読みやすい小説として紹介されている。
冒頭より、まるで映画を見るような感覚で、読み進めることができた。
「節約」について、二宮金次郎のそれは、個人の為にあるのではなく万民のためにあるものだという点において、現代の個人主義的な「節約」とは大きく違うものだ。
また、「節約」の方法論は、単なるケチなのではなくて、喜びや快感を伴うものとなっていて、読んでいて非常に爽快だった。
物語は、タイトルの通り、幼年期〜青年期・壮年期に重点が置かれていて、晩年についてはやや端折っ手いるように感じたが、そこから学べるもの・教訓は膨大だと感じた。
ここにある話は、単なる精神論や美談としてではなくて、実践論としても現代に通用するものだと思える。
いまの不安に満ちた世に希望をあたえることの出来る小説だ。
是非皆さんにおすすめしたい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2012年2月1日
- 読了日 : 2012年2月1日
- 本棚登録日 : 2012年2月1日
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