グレ-ト・ギャツビ- (村上春樹翻訳ライブラリー f- 2)

  • 中央公論新社 (2006年11月1日発売)
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レオナルド・ディカプリオ主演の映画「華麗なるギャツビー」を観て面白いと思ったのでこの本を読んでみることにした。

Amazonのレビューやいくつかの書評で村上春樹氏の翻訳が素晴らしいと書いてあったのでこの本を購入することに決定。

読み始めると独特の比喩や風景描写が難解で、僕のような頭の悪い人間にはちょっと難しいかなと思ったが、映画であらすじを知っていたので何とか読み終えることができた。

読み終えた感想としては、ストーリーは儚く悲しい物語なのだが、なぜか読み終えたあとに初夏の昼下がりのような軽快さと爽快感が残る作品だった。カタルシスというものだろうか。著者のフィッツジェラルド氏と村上春樹氏の技巧と想像力の賜物だと思う。

映画評論家の町山智浩氏によれば、なぜこの作品が長年に渡りアメリカで支持され続けるのかというと、アメリカという国自体が、差別や貧困、迫害から逃れるために移民してきた人達によって作られた国であり、今でも彼らの心の中にはギャツビーがいる(ギャツビーの人生や生き方を他人事だとは思えない)からだそうだ。

これはこの本を読む上で見方の一つに過ぎないが、少なくとも僕はそういう見方でこの本を読んでとても楽しむことができた。これからも繰り返しこの本を読んでいきたいと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2016年2月4日
読了日 : 2016年2月4日
本棚登録日 : 2016年1月28日

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