ノーベル経済学賞受賞者の割にはテーマがわかりやすいと思い、著作を手にしてみた。
ちょっと言い方が大げさかもしれないけど、西洋的な「理性を持った自立した個人」という考え方は実は周囲の環境によって左右されているという足元崩壊的な話だと思った。
「ナッジ」によって行動は良い方向にも悪い方向にも変わっていく。しかも自己決定という文脈を保ちながら。ナッジでも社会デザインでも何でも良いが、自分にとっては「個は周囲の環境に影響されて成立している」とエッセンスを学べたことが良かったと思う。
アメリカ的なメディケアや投資の話の部分は若干理解が難しかったけど、翻訳も良いのでこの手の本にしては比較的読みやすい方だと感じた。
行動経済学を学ぶ人だけではなく、社会福祉や心理を学ぶ人にも良書なのではないかと思う。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2018年1月2日
- 読了日 : 2018年1月2日
- 本棚登録日 : 2018年1月2日
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