とにかく不条理で異様な雰囲気が漂いっぱなし。何が起きるかわからないし起きたら確実にこちらの予想を裏切ってくるのが面白かった。
が、全体としての作りが映画っぽくないところが悪い意味でかなり気になってしまった。
べつに物語なんか無くてもいいのだが、全体の大きな流れすらも無い。登場人物たちの各エピソードが完全にぶつ切りになって散発的に差し込まれるだけなので興味を持続するのが非常に苦しかった。
例えていうなら同じ人達が場所を変えずに2時間コントを繰り返しているのを見せられているようなもので、コント一つ一つはたしかに面白いのだが、コントとコントの間が意外と長かったりして段々飽きてきてしまうという感じだろうか。本来であれば大きな物語の流れで終盤に向けて盛り上げていくべきところで流れが存在していないので、終盤にいけばいくほどコントも見慣れてきて飽きが勝ってしまうような印象があった。
とはいえシュールな空気や映像的なハッタリ感は凄いものがあったので、石井監督のまだ観てないいくつかの作品達も観たくなった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
映画
- 感想投稿日 : 2012年4月8日
- 読了日 : 2012年4月7日
- 本棚登録日 : 2012年4月7日
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