海外ミステリの底力を見せつけられた。
1人の少年の転落と再生を描くミステリだ。
非情な犯罪の世界に身を置く主人公に、「そっちに行っちゃダメだ!」と何度心の中で声を上げただろうか。
現在・過去・大過去と3つの時間軸を行ったり来たりするので、物語に没入するのに初めのうちは戸惑ったが、すぐに気にならなくなった。ミステリであるのと同時に、ラブストーリーでもあるので、私はそっちにより心を奪われた。
とは言え、様々な錠前を解錠していく技術を身につけるに至った主人公の陰がよく描かれていて、その辺りの細かい描写がこの物語に深みを持たせている。
ミステリに必要不可欠な要素を満たしていて、大どんでん返しもあり、さらに胸を打つラスト。
読んで本当に良かった。感動した!
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
海外文学
- 感想投稿日 : 2017年10月13日
- 読了日 : 2017年10月13日
- 本棚登録日 : 2017年10月13日
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