アナと雪の女王 MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]

監督 : クリス・バック  ジェニファー・リー 
出演 : クリステン・ベル  イディナ・メンゼル  ジョシュ・ギャッド  ジョナサン・グロフ  サンティノ・フォンタナ 
制作 : ジョン・ラセター  イディナ・メンゼル 
  • ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
3.76
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本棚登録 : 2621
感想 : 428
3

ディズニーやピクサーは幼少期の「美女と野獣」「アラジン」止まり。あとは「白雪姫」「ファンタジア」あたりを見たくらいか。
3DCGアニメへの抵抗感もあり。あえて公言しなかったが、ややアンチだった。
アラフォーにして初体験レベル。
それも映画館でもなく、DVDでもなく、「アナ雪2」放映前のテレビ放送(オラフがピエール瀧ではなくなった版)を。
初めて父娘で映画作品を見た。
ズボンは穿きたくないからとパンツだけの娘3歳半を胡坐の上に座らせてひざ掛けをして。
102分のうち70分くらいは集中して見ていた。もちろん父親による解説ありだが。
「ケンカしたんかねー」「ドア開けてくれんかったねー」「手をこうやったら氷が出たねー」エルサが魔法で作った城を「きれーい」オラフの顔だけ取れたのを「顔取れたねー、どしたんかなー」くらい。
あとは集中力が落ちて何かしようとするのを、父が見続けていたのを横目に「こうやったらスケートができたねー」という程度の感想だが。
よくある合唱にはまだなっていないが、翌日も見たいと母にせがんだらしい。スカートを穿いてエルサごっこしたり。

と、よき思い出になったが、自分の感想としては、いたってふつー。
宇多丸のラジオムービーウォッチメンを聞く。強力なのは歌と音楽であって、それに引っ張られて話が変わって齟齬を来しているが、音楽構成だけで十分。
……絶賛というには若干温度は低いが賛意を示す、という、いってみれば忖度っぽい。
荻上チキがタマフルに出て宇多丸を相手にした回も聞く。いわゆるディズニープリンセスの変遷というもの。
……あーそうですか、へーそうですか、という程度の。文化を社会学的に解釈するときの、なるほどー鋭い指摘ですね、でもそれ以上のものではないという虚しさたっぷり。ポリコレとかフェミとかに忖度する手腕の巧みさを、頭のいい人が見分けて腑分けして提示して社会現象として称揚する、これって公式が寄生虫に飯の種を提供するという迂遠なマッチポンプなのでは。
と、結構ひどいことを書いてしまったが。

伊集院光いわく
(そうした「アナ雪」フィーバーの中で、伊集院さんが注目したのは、ワイドショーや情報番組での取り上げ方だ。伊集院さんは、テレビの取り上げ方は「とにかく松たか子の歌がすごい」「アナ役の神田沙也加の声優力があなどれない」などと紹介されるばかりで、「誰もストーリーを褒めていない」ことに「ピンときた」のだという。そこで伊集院さんは、ストーリーそのものを楽しむために、松さんや神田さんが登場しない「字幕版」を観賞したそうだ。そして、)
「悪いところが一切ないです。いいところも一切ないです。こんな毒にも薬にもなんねえ映画、久々見たなと思いました」
「ディズニーCG映画の作り方みたいな本があるとすれば、そこから一切はみ出ることなく、それに異議を唱える者は一人もなくできあがりましたっていう感じの映画ですわ」
まさにそう!

というより、話的にはヒキコモリのエルサがあんなに素晴らしく感動的な歌唱を披露した段階で、あれ、なんか筋と歌の盛り上がりがズレちゃうんじゃないの、と老婆心。
こじれたおっさんにとってはエルサの非社会的な解放感に共感してしまって、でも世間一般的にこの感想じゃダメだろうと思っていたら、やはり社会的な修正が入って大団円、と。
あー結局そうなのねー。
宇多丸いわく「2」が補完する形でついに完結した、と絶賛なんだか忖度した賛意なんだかを示していたり、「2」のステマ手続き失敗疑惑とか、いろいろあって、どんなによくても結局はカネなのねとミソついた感じはあるが。 

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 洋画
感想投稿日 : 2019年12月16日
読了日 : 2019年12月16日
本棚登録日 : 2019年12月16日

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