ーああ、なんかいいなぁ。
大学にいたくない。とある出来事がきっかけで、うまく周囲に溶け込めなくなった富山。1年の休学を決め、一人暮らし、深夜のコンビニのバイトをはじめる。バイト先の鹿沢、同級生の永川、お客さんで女子高生の佐古田。友達じゃない、コンビニで出会った限定的な出会い。相手のことを知らないのに、どんな奴かはわかってる。深夜ラジオで広がる世界。何か変わらないようで変わったような、そんな夜が続いていく。
タイトルで選んだ本です。
「明るい夜に出かけて」ってなんかいい。
読みはじめて、主人公の語り口調と口の悪さに驚きました(笑)
女子の声のことを「人類の声じゃない、鳥か妖怪」とか言ってるところとか、笑っちゃいます。あと、クソとか死ねとか激しい激しい。
深夜ラジオ番組が大好きな主人公で、ずーっと解説してくれるのですが、もう、正直意味わかんないです。笑
わたしはラジオも聞かないし、お笑い芸人も全くと言っていいくらい分からなくて、でも富山たちがすごく熱中してるのはすごく伝わってきます。
なんか、これといって事件も起こらなければ、ひたすら夜のお散歩してる気持ちにもなるし、本当に不思議な感覚になる本です。でもなんかそれが心地いい。
謎の4人組の関係、いいなって思います。
途中で、この話の中での「大人」が、ちょうどいいタイミングで、欲しい言葉をくれます。
欲しい言葉をくれる人ってなかなかいなくって、相手のことをちゃんとみてるからなんだなぁって感動します。素敵だなあ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年8月25日
- 読了日 : 2020年8月24日
- 本棚登録日 : 2020年8月24日
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