読み切った!
前半の幕末〜維新の激動の時代を超え,後半の明治時代に入ると半蔵の物語は徐々に失速してゆく.
ピュアな半蔵の平田学派への傾倒が4冊を一貫して描かれているが,維新後数年が経過して平田学派が政府内での立場を徐々に失うと,幕末,維新を疾走してきた平蔵も迷走を始め,ついには悲劇的な結末に至る.
タイトルが「夜明け前」というのは意味深だ.つまりタイトルは明らかに「維新の前」を指す.半蔵は維新に寄せた期待があまりに大きすぎ,現実と折り合いが付けられずに発狂してしまったのだ.
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年7月6日
- 読了日 : 2020年7月5日
- 本棚登録日 : 2020年7月6日
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