新装版 坂の上の雲 (5) (文春文庫) (文春文庫 し 1-80)

著者 :
  • 文藝春秋 (1999年2月10日発売)
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感想 : 269
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▼旅順が落ちない。なんともストレスである。ただ、通読3回目にして、司馬さんの「なんとなくの小説的意図」に気づく。司馬さんは旅順描写がストレスであろうとわかっていて、加減してはる。でも後でスカッとするためにはある程度ストレスも与えねばならぬ。▼司馬さんの取材もすごいが、それ以上に語り口がすごい。何かといえば「前代未聞」、「古今に例がない」、「史上初であろう」、みたいな文句が手を変え品を変え。それくらい、つまりは「面白いんだよこれ〜、ね?面白いでしょ?」、「この人物のこのエピソード、最高なんだよね〜、ね?最高でしょ?」ということ。▼これが逆に非難する場合も同じくになる。旅順の作戦司令部とか。▼というわけで語り口に引きずられ引き込まれ、とにかく面白ぇ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2023年11月26日
読了日 : 2023年11月23日
本棚登録日 : 2023年11月23日

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